アストロロジーはおはなし 【木星】

11月8日。
発展と拡大の星、木星がいて座へと歩みを進めました。
木星は約12年の月日をかけながら、地球をぐるりと一周します。
ひとつの星座に約1年間程滞在することになる木星は“その年”の総合的なテーマや動きを把握しやすい上に、【幸運の星】と唄われるほどに重要な星です。

発展や拡大といった増加作用を担い、物事や心の成長などにも力を発揮する星であることから占星術から見る木星は【スーパーベネフィック(幸運の星)】と考えられているのです。

木星だけではなく、どの星も歩みを進めながら移動を重ねていきます。
12星座を周り終える頃には地球一周を達成する。ということになるのですが…。
今回の木星移動においてはその『達成』に大きな意味を持つのだと思います。

ひとつの星座を約1年間ずつ滞在しながら歩みを進めてきた木星はさそり座での滞在も終えて、いて座へと歩みを進めました。

しかし、今回の移動においては『進める』ではなく『帰る』という表現の方が相応しいと思うのです。

地球一周に焦点をあてて考えた時、木星にとっての『始まり』はどこであり『帰る場所』はどこであるのかと考えた時、答えは【いて座】となります。

例えば…
木星”という名前の王様がいて、“国”を12星座に置き換えて想像してみたとき…

木星の国”は【いて座】となるのです。
ちなみに【おひつじ座】という“国”は“火星”という名前の王様が支配していたりします。

木星にとっての故郷は【いて座】であり、『帰る場所』である。

星と星座にはこうした“関係性”がすでに存在しているのです。

王様が星座の国を訪問して周りながら自分の“国”へ帰還するような“流れ”が地球一周となりますから、11月8日に【いて座】へと移動を終えた木星はまさしく“王様の帰還”であり、約12年の時と共に国々との外交を終えた王様にとっては【ひとつの達成】ということになるのです。

しかし、あくまでも【ひとつの達成】に過ぎませんから終わりではなく“続き”があります。

『ひとつの達成の先にある始まり』という“続き”です。

“達成”をどのようなものにするのかを定めなければ“続き”を始めることはできません。

【いて座】は“矢”を放つようにスピードがある星座ですから、“的”を用意することで放たれた“矢”は瞬く間に的へと向かっていきます。
“的”がなければ矢を放つことができないように…
目的を定めないままでいると歩みを進めることもできません。

【発展と拡大】である木星の特性を最大限に活用できる今であるからこそ、しっかりとした目的を定める事が幸運の鍵となるのではないでしょうか?

今回のいて座木星は『ひとつの達成』がメインであり、ひとつの達成の要素は『自己表現力』にあると思います。

自分をどのように表現するか、表現をどのように実現するのか。

『表現力』には“愛”や“善”という考え方もあります。
“愛”と“善”は形のない抽象的なものであるがゆえ難しいものです。
成長過程の裏側にはこういった抽象的で難しいものがネックになっていたりもします。

昔の自分と今の自分をほんの少し比べてみたとき、少なからずそういった『心の成長』を感じることができたり、人によっては“善”に対する考え方や価値観さえも成長を感じることができると思うのです。

今だからわかること。
を材料にして目指すべきところを定めたり、今だからできること。をそのまま“的”として当てはめて考えてみると見えてくる風景は少し定まって来るように思います。

【ひとつの達成】を迎えた木星はまた、来年の12月から約12年における“新たな旅”へと歩みを進めることになりますから、そこから始まる『達成の先にある続き』を見据えて目的を定めたいですね。

『拡大と発展』そして『精神的成長』である木星は“いいもの”も“よくないもの”も大きく膨れ上がっていく特性です。
【いいもの】をどんどん増加させることができるように、しっかりとした目的を持つことが“飛躍”への道しるべとなりそうです。

木星の力を最大限に活用したいですね。